著作権 学術出版物の転載許諾のポイント
新たな知見や先行技術を広く正確に伝えたい。深く探求してきた事象を発表したい或い
は共有したい等々、パピルスの羊皮紙の時代を経て発達した出版文化の中で、学術文献
はその正確性と積み重ねた研究成果を広く共有する場でもあると言えます。
研究発表や治験データの開示は医療分野のみならず、社会や環境、技術等の発達により
更なる健康社会の創造や人を救う機序となり、社会のの進展進化に大いに寄与し続けま
す。
これら論文や執筆を専門誌や文献に投稿し審査を経た上、掲載され世界に発信される事
となります。世界の学術出版機関(国際学会や学術出版社)では各国から日夜投稿され
る論文等を日々専門分野や統合分野など多数の医師が査読し、場合によりリジェクトし
ます。
米国のある学会誌の編集者は、まるでリジェクトする事が仕事の様ですと何とも複雑な
気持ちを表現していましたが、事実を正確に伝える事が一般誌と異なり学術出版機関の
大きな仕事であり価値でもあると考えます。
投稿論文の論理構成・実験の裏付け・結果の再現性など全て事実に基づき普遍性を持つ
ものか否かを真剣に討議し、採択をします。
ここ10年前後は論文査読システムを用い同時に複数のㇾビュアーが投稿された論文を査
読しコメントをサーバーに入れ、投稿者の修正も含め管理ができる様になりました。
上記をベースに国際学術出版機関は、これら出版物の購読市場とは別に権利使用の市場
を2分化して識別しています。
①一つは教育学術市場(Insitutional Market或いはAcademic Marketと称されます)、
一般的には大学や政府研究機関を対象としています。。
②他の一つは企業市場(Corporate Market)と称されています。
同じ転載許諾であってもこの2種の市場により、権利使用に関わる規定は大きく異なります。
次号ではこの相違点と申請のポイントをお伝えします。
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